前々回のブログで、「骨盤は仙腸関節と恥骨結合という接合部分でわずかに動きます」と書きました。
でもリング状の形をした骨盤はまったく可動しなくても問題ないようにも見えます。
なぜ骨盤は可動するのでしょうか。
これにはいろいろな考え方があるようですが、ぼくが重要だと思うのは、骨盤は上半身の重さをすべて受ける土台だということです。
土台の部分である骨盤がまったく可動しなかったら、重さを逃がすことができず構造的にもろくなると思います。
またスポーツなどで脚を思い切り動かしたときに、股関節には大きな負荷がかかります。
股関節にかかったその衝撃を逃がす役割もあると思います。
また妊娠、出産時にはリラキシンというホルモンによって、仙腸関節と恥骨結合が緩みます。
この部分の関節がなかったら妊娠、出産時の負荷がさらに大きくなるでしょう。
全体的には、骨盤の関節は重さや衝撃をやわらげる役割を果たしているといえます。
このように可動域はわずかでも骨盤の可動は重要な意味を持っています。
運動不足などで固まってしまうと腰痛などの不調の原因になることもあり得ます。
骨盤の関節を固め過ぎないように、スポーツやヨガなどで身体を動かすことも大切です。