過回内という言葉はあまり聞きなれないという方が多いかもしれません。
回内は手や足の動きの一種です。
これは足よりも手で考えた方が分かりやすいのですが、手の回内とは手のひらが下を向くように前腕を回す動きです。
パソコンのマウスを握るような状態ですね。
足の回内は、土踏まずがある内側が下がった状態になります。
この足の回内が強すぎることを過回内といいます。
過回内の傾向があるかどうかを見分ける方法としては、靴底を観察してみるのが分かりやすいです。
正しい歩行はかかとから着地して小指側→親指側に体重移動する歩行とされています。
そのためつま先の内側(親指のあたり)がすり減っているのは問題ないのですが、かかとの内側が大きくすり減っている場合は過回内の可能性が高いです。
過回内は土踏まずをつぶすような状態ともいえるため、偏平足や外反母趾の原因になります。
また内側に傾いたバランスを修正するためにO脚になりやすくなります。
土踏まずがうまく衝撃を逃がせないため、膝や腰、肩のトラブルの原因にもなり得ます。
このように様々なトラブルを引き起こす足の過回内ですが、この状態の人はとても多いです。
過回内のセルフケアとしては、まずは踵(やや外側)→小指側→親指側の体重移動をしっかりイメージすることが大切です。
また、タオルを足の指でたぐりよせるトレーニングであるタオルギャザーや足の指で全身を持ち上げ数秒キープしてから、かかとを下ろしてまた持ち上げるという運動を繰り返すつま先立ちで、土踏まずをしっかりとつくることも有効です。
せっかくおしゃれな靴を履いていても、過回内で足首が傾いていると見栄え的にとてももったいないです。
気になる方はまずは靴のすり減り方を確認してみてください。