
以前にブログで建築に興味があるということを書きました。
建築と身体には共通点を感じることがあります。
今回は、建築が整体の施術のヒントになるという例です。
建築学に、壁式構造という用語があります。
壁式構造というのは、柱や梁(はり)に頼らずに壁で負荷を支える構造のことです。
柱がないので室内を広く使うことができます。
さて、柱なしで支えるというのは、人間の身体に置き換えるとなかなかすごいことです。
柱の役割を人間の身体で例えると、それは背骨でしょう。
背骨は上半身を支える1本の柱といえます。
つまり、壁式構造の考え方を人体にあてはめると、慢性的な腰痛や腰椎すべり症などの腰のトラブルがあったとしても、背骨以外の要素を活かして腰の負荷を和らげることができるということです。
背骨以外の要素とは、大腰筋や腹直筋、脊柱起立筋といった筋肉や細胞と細胞の間を埋める結合組織、腹圧などです。
腰痛用のコルセットも人為的に壁を補強した状態といえるかもしれません。
リランテ整体院の腰痛へのアプローチは、痛みのある腰そのものに行うことよりも、この壁式構造の考え方のように周囲の筋肉や結合組織を活性化することを重視しています。
トラブルのある腰そのものに施術するよりも身体への負担が小さく、より安全で効果的です。
また、身体のバランスを整えるので、結果的に姿勢もよくなります。
整体の施術にとって解剖学の知識はもちろん大切です。
ですが、一見関係なさそうな他の分野の知識が施術のヒントになることもよくあります。