「低気圧の日に頭痛や肩こりがひどくなる」と訴える方が増えています。
気圧と頭痛を関連づけて把握できる「頭痛ーる」というアプリは、100万人以上が利用しているそうです。
今回のブログでは気圧と体調不良の関係について考えてみたいと思います。
まず、低気圧というのはどういう状態なのでしょうか?
低気圧は特定の地域の気圧が周囲よりも低い状態です。
この時、周りの圧力の高い地域から、空気が低気圧の地域に流れ込みます。
こうして周りから集まった空気が上昇気流となり水蒸気も上昇して、雲や降水が発生することがあります。
そのため、一般的に低気圧は不安定な天候をもたらします。
では、なぜ低気圧だと身体の不調を訴える方が増えるのでしょうか?
低気圧では通常と比べて身体を押す力が弱くなります。
逆に身体が空気を押し返す力は強くなるため、身体は周囲に対して膨らむことになります。
これは、山を登るとお菓子の袋が膨らむのと同じ理屈です。
血管、脳、頭蓋骨、筋肉などが膨らむことで、頭痛や肩こり、関節痛、重だるさといった体調不良の原因になります。
一方、低気圧から気圧が上がる状態は、こうした原因が解消するので体調は良くなりそうな印象があります。
ところが、急激な気圧の上昇で体調を崩す方も多いです。
身体と周りの空気の圧力差は、本来は自律神経が調整します。
ところが、自律神経のバランスが乱れていると圧力差をうまく調整できないことがあります。
この場合、周りの気圧が上がるか下がるかというよりも、気圧の変化そのものに身体が対応しきれていない状態といえます。
気圧による体調不良は、気にならない人はまったく気にならないため、周りの人の反応にストレスを感じている方も多いのではないでしょうか。
不調の有無に関わらず、気圧が体調に影響を与えるということを知ることも大切だと思います。
さて、低気圧で体調が悪くなるメカニズムはもう1つ考えられます。
これについては次回のブログで取り上げたいと思います。