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動物の出産方法は卵生、胎生、卵胎生に大別できます。
卵生は卵を産んで、卵の栄養で子供を育てます。
胎生は子供が母体から栄養をもらってある程度成長してから出産します。
卵胎生はその中間で、胎内で卵がつくられ、ある程度成長すると子供の形で出産します。
ワニやカメのような爬虫類は多くが卵生ですが、爬虫類にはウミガメやウミヘビのように海に適応している種族もいます。
海の爬虫類にとって卵を産むというのは大きな問題になります。
卵は陸に産まなければならないので、出産のために陸に移動しなければなりません。
ウミガメの産卵が有名ですが、ヒレになった脚で砂浜を進むのはかなりの負担でしょう。
また、孵化した子供が海に向かうときも非常に無防備ですし、実際海鳥やカニに襲われることも多いそうです。
ウミヘビの中には胎生や卵胎生の種もいて、この問題を解決しているともいえます。
また、恐竜時代にいた魚竜という爬虫類は胎生だったことが分かっています(おなかに胎児が残っている化石が発見されているため)。
これは魚竜のイラストですが、魚竜のデザインはイルカによく似ていますよね。
魚竜の方が古いので、むしろイルカが魚竜に似ているのかもしれません。
海で有利な胎生であることも含めて、かなり洗練された動物だったのではないかと思います。
ただ、卵生と胎生はどちらが上でどちらが下という関係ではありません。
卵生は卵が襲われるリスクはありますが、妊娠期間が短く母体の安全性は高いといえます。
胎生は子供にとっては比較的安全ですが、母体の負担は大きいです。
胎生の魚竜は絶滅して、卵生のウミガメは現存しているというのも興味深いです。
イルカは現代の海では、ほぼ頂点にいる動物ですが、似た姿を持ちながら絶滅した魚竜はなかなか不運な動物だなと思います。