たまに「チンパンジーの知能が高いのなら、いつまでたってもしゃべったり、文字を書けるようにならないのはおかしい」という意見を見かけることがあります。
確かにチンパンジーは知能が高いですが、新しい文明を生み出せるかといえばそれは無理でしょう。
なぜなら人間がいる以上、その活動は制限されますし、そもそも人間なみの知能を持つ必然性がありません。
ただ、何らかの理由で人間が滅んだら、人間以外の類人猿が人間の文化に触れるなどの試行錯誤を繰り返して人間なみの知能を身に着ける可能性はじゅうぶんにあると思います。
人間がいない状況で新しい文明をつくる可能性のある動物として、ぼくが可能性が高いと思うのは類人猿よりもむしろカラスですね。
カラスの知能が高いことはよく知られています。
ぼくは進化には知能だけではなく好奇心が重要だと考えているのですが、カラスは好奇心が非常に強いです。
公園の水道の蛇口を開けて水を飲んだり、すべり台ですべって遊ぶといった行動が確認されています。
カラスの鳴き声を聞いていても明らかに会話をしていると思わせます。
カラスを「羽毛のある類人猿」と表現する学者もいるほどです。
もともと鳥類は気温の変化に強く、人間にはない飛行能力を持っていたりとかなり高度に進化した動物といえます。
さらにカラスのような知能があれば人間のような地位を築くことがあるかもしれません。
さて、カラスというと人間とのトラブルが多く嫌われやすい動物でもあります。
鬼滅の刃の鎹鴉(かすがいがらす)で多少イメージが良くなった感もありますが、ぼくはランニング中に襲われて怖い思いをしたことがあるのでやっぱりカラスは苦手ですね。