山陰中央新報の体育座りについての記事が話題になっています。
この記事では体育座りが子供の腰痛の原因になっているという専門家の指摘や学校の集会で体育座りを止めた例、体育座りがつらいという児童の声などが載っています。
体育座りは1965年に当時の文部省の「集団行動指導の手引き」で取り上げられて全国に広まったといわれています。
都市伝説的には、体育座りは丹田(へその下にある気の重要なポイント)に力が入らない姿勢であり、第二次世界大戦後に戦勝国が日本人を弱体化させるために取り入れたという話もあります。
その真偽は分かりませんが、体育座りが身体に良いか悪いかといえば、悪いのは確かでしょう。
身体の前側の筋肉が縮み、背中側の筋肉が伸びる姿勢なのでアンバランスですし、内臓を圧迫してしまいます。
猫背にもなりやすい姿勢です。
ですが、ぼくが子供のころに体育座りで腰痛になったことはありませんでしたし、同級生にもいなかったです。
昔は大きな問題にはならなかったのに、現在は体育座りで腰痛を訴える子供が少なからずいるのだとしたら、それはむしろ子供の身体が弱くなっているということだと思います。
確かに体育座りは身体に良くない姿勢ですが、児童が体育座りをする時間は限られています。
体育座りだけが腰痛の原因というよりも、それだけ現代の子供の身体の状態が良くないと考える方が自然に思えます。
原因としてはやはり運動量が減っているためでしょう。
具体的には、ゲームや動画の普及、不規則な生活、コロナ騒動による外出の減少といったことが考えられます。
体育座りそのものについての議論も大切ですが、体育座りを維持できないほど子供の身体が弱っているということも見逃せない問題です。