姿勢を維持するのに重要な筋肉としてよく挙げられるのが腸腰筋です。
腸腰筋は1つの筋肉の名前ではなく、腸骨筋、大腰筋、小腰筋の総称です。
ただ、小腰筋は半数以下の人にしか存在しない重要性の低い筋肉なので、ここでは腸骨筋と大腰筋で考えます。
腸骨筋は骨盤、大腰筋は背骨から始まってどちらも大腿骨に付いています。
この2つの筋肉は太ももを持ち上げる動き(走るときに太ももを前に振り出す動きやサッカーや格闘技のキックなど)ではどちらも使われます。
ただ姿勢の維持の役割として考えると、上半身と下半身を連絡している大腰筋の方がはるかに役割は大きいといえます。
腸骨筋は骨盤から始まっているので上半身と直接連動しているわけではありません。
歩くときに大腰筋があまり使えていないと腸骨筋をメインにした骨盤を振るような歩き方になりがちです。
この歩き方は衝撃が大きいので将来的に股関節や膝の痛みにつながる可能性もあります。
また大腰筋による上半身と下半身の連動がうまくいかないと肩こりや猫背といった上半身のトラブルも起きやすいです。
大腰筋をイメージして身体を動かせると、日常の動作で楽になる場面がたくさんあります。
身体の動きはイメージで大きく変わるのでぜひ意識してみてください。