肩こりの原因となる筋肉にはいろいろありますが、肩甲挙筋とならんで特に関係が深い筋肉が僧帽筋です。
僧帽筋は非常に大きな筋肉で後頭部から背中の中央まで広がっています。
僧帽筋は積極的に動きを与える筋肉というよりは頭蓋骨、肩甲骨、鎖骨を背骨方向に引き付けて、上半身をしっかりと固定するという意味合いの強い筋肉です。
そのため、この筋肉の状態が悪くなると、肩から背中にかけての重だるさや疲労感、頭痛などの原因になります。
大きく動く筋肉ではないため僧帽筋は猫背姿勢や巻き肩、ストレートネックの影響を受けやすい筋肉です。
猫背や巻き肩、ストレートネックは身体の前側が縮み、背中側が引き延ばされます。
そのため、背中に付いている僧帽筋も大きく引き伸ばされて血行が悪くなり、肩こりの原因になります。
この場合、背中をマッサージすれば楽にはなりますが、姿勢を修正しないと同じことの繰り返しになりがちです。
対策としてはパソコンを使うのであれば、前腕をべったりと机につけて前かがみになり過ぎないようにします。
モニターの位置も高めに設定します。
スマートフォンを頻繁に使う場合は、あごをよく引いて頭が前に出過ぎないように気をつけましょう。
僧帽筋の疲労は日常生活での微妙な姿勢の崩れが原因になりますので、ぜひ普段から姿勢を意識してみてください。